クレジットカードで節約生活

クレジットカードのポイントやマイルを活用した節約術をご紹介しています。

ANAカードにするか普通のクレジットカードにするか?

ANAのマイルが貯まるANAカードとポイントが還元されるクレジットカード。

節約するにはどちらのカードを選択したほうがいいのかをシミュレーションしてみました。その結果を先にお伝えすると、

年間獲得マイルが、

  • 1万マイル以下の場合、年会費無料のクレジットカードの方がお得
  • 1万マイル以上の場合、ANAカードの方がお得

になります。その理由をこのページで説明したいと思います。

ANAカードの基本情報・特徴

まずは、ANAカードの基本情報を押さえておきたいと思います。

年会費

  • 本会員:2,200円(初年度無料)
  • 家族会員:1,100円(初年度無料)
  • ETCカード:年会費無料(三井住友カード発行のANAカード(VISA、Mastercard)は、年度中に一度もETCの利用がない場合には翌年度の年会費は550円)

マイル移行手数料

  • 100円=0.5マイルのコース:JCB、VISA・Mastercardのいずれも無料
  • 100円=1.0マイルのコース:JCBは5,500円、VISA・Mastercardは6,600円

マイル還元率

JCB、VISA・Mastercardともに、クレジットカード会社のポイントをマイルに自動移行が可能。

  • 0.5%(JCB:5マイルコース、VISA・Mastercard:通常コース)
  • 1.0%(JCB:10マイルコース、VISA・Mastercard:2倍コース)
  • +1.0%(ANA航空券をANA公式ホームページや空港カウンターで購入した場合)
  • +0.5~1.0%(ANAカードマイルプラス対象店舗(セブンイレブン、スターバックス等)での購入)

ANAカードの比較表

ANAカード比較表

費用対効果を検証してみる

ANAカードは、ANA JCBカード ZERO以外は2年目以降年会費(2,200円)が必要になります。

また、還元率を2倍(0.5%→1.0%)にするためには5,500円(JCB)か6,600円(VISA、Mastercard)が必要になります。

これらの費用を払ってもANAカードを持つかどうかは、費用対効果をしっかりと考える必要があると思います。

つまり、

  1. これらの費用を上回るだけのマイルの還元を受けたうえで、
  2. 費用を上回るマイルの還元が、年会費無料のクレジットカードで得られるポイントの還元を上回るかどうか

を検討する必要があります。

そこで、場合分けをして考えてみます。

年間の獲得マイルが10,000マイル以下の場合

1マイルの価値のまとめ(ANA、JAL)」のページでご紹介していますが、ANAの1マイルの価値は以下のようになっています。

  1. 提携ポイントへの交換 1マイル=1円
  2. 無料航空券への交換 1マイル=2.2円~5.7円(3円程度)
  3. 一緒にマイル割での活用 1マイル=5.9円~9.1円

年間の獲得マイルが10,000マイル以下の場合、基本的には「1.提携ポイントへの交換」に限られますので、1マイルの価値は1円になります。

年会費2,200円かけて還元率は0.5%(100円につき0.5マイル=0.5円)、さらに追加のマイル移行手数料(5,500円又は6,600円)を払っても還元率は1.0%(100円につき1.0マイル=1円)です。

年会費が無料のクレジットカードでも還元率1.2%リクルートカード)や還元率1.0%楽天カード)が実現可能ですので、年間の獲得マイルが1万マイル以下の場合にはANAカードの勝ち目はないことになります。

また、「年間の獲得マイルが1万マイル以上」になると、クレジットカードの利用金額が、還元率0.5%(年会費2,200円)の場合で200万円程度、還元率1.0%(年会費2,200円+移行手数料5,500円又は6,600円)の場合で100万円程度が必要になります。(飛行機の搭乗で貯まるマイルは考慮しない場合の想定です。)

このため、「クレジットカードの利用額が少ない方はANAカードは向いていない」ということが言えそうです。

年間の獲得マイルが10,000マイルを超える場合

では、年間の獲得マイルが1万マイルを超える場合はどうでしょうか?

この場合、一気に形成が逆転します。

分かりやすくするために、飛行機に搭乗しなくても年間の獲得マイルが1万マイルに達する年間利用額100万円の場合を想定してみます。

ANAカードは、年会費2,200円と移行手数料5,500円の合計7,700円を支払って還元率を1.0%とします。

比較するのは年会費無料で還元率1.2%のリクルートカードとします。リクルートカードは、100万円×1.2%=12,000円分のポイントが還元されます。

ANAカードは100万円の利用額で還元率1.0%なので、100万円×1.0%=10,000マイルが貯まります。

この1万マイルを「一緒にマイル割」で活用すると、1マイル当たり5.9円~9.1円の価値がありますので、円換算での還元額は10,000マイル×(5.9円~9.1円)=59,000円~91,000円になります。

ただし、ANAカードは7,700円の費用が掛かっていますので、それを差し引いた実質的な還元額は(59,000円~91,000円)-7,700円=51,300円~83,300円になります。

リクルートカードの還元額12,000円に対して、ANAカードは51,300円~83,300円の還元額なので、ANAカードの圧勝になります。

自分のライフスタイルにあった1枚を

ここまで見てきたように、年間のクレジットカード利用額で節約に貢献してくれるカードは違ってきます。

また、ここではあまり考慮していませんが、飛行機に乗る回数が多い方であれば、年間のクレジットカード利用額が少なくてもANAカードがお得になる場合もあります。

さらに、ANAカードでもJCBとVISA・Mastercardでは違いがありますので、「ANAカードの比較 JCB、VISA・Mastercardの違いは?」のページも参考にして、自分に合った1枚を見つけてください。